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動物と人間は、種族が違えど地球上で共存している仲間です。それと同時に犬や猫、鳥などのペットは家族の一員として共に暮らしている身近な存在。そんな地球に生きる動物全てを大切にする日が、アメリカにあるってご存知でしたか?
アメリカの動物愛護週間とは
アメリカの動物愛護週間は毎年11月の第2週目にやってきます。動物だけでなく「人と動物の関わりを意識する」ことが重視されており、アメリカのNPO法人、アニマルズ・アンド・ソサエティ研究所(ASI)が人間と動物との関係を尊重するために制定しました。
動物愛護週間が目標としているのは、人間と動物の重要な関係性を多くの人に広め、利点と問題点の両方に焦点を当てて解決していくことです。ASIはこの日を開催したことをきっかけに、動物との相互作用についての深い知識・理解を持つコミュニティを作り上げ、発展させていきました。
どのような取り組みがおこなわれているのか
この活動の始まりは2016年11月。アメリカでおこなわれた1週間のイベントは、動物と暮らしてきた歴史や保護動物について、アニマルシェルターや動物虐待など様々なセミナーや学びのプログラムが開催され、大きな成功を収めました。ASIは、動物たちとより良く共存できる未来に向けて活動する仲間たちを、毎年見守っているのです。
犬や猫による《癒しパワー》は医学的にも効果がある?
ペットの飼育率が低いといわれる日本ですが、犬派・猫派で議論が白熱するなど、動物好きな方は少なくありません。
実は、犬や猫をペットにするだけで血圧を下げることが医学的に証明されています。かわいい犬や猫と接するとき、癒されて心が落ち着いた、という経験がある方は多いでしょう。それは「気のせい」ではなかったのです。
さらに、動物たちが与えてくれるメリットはこれだけではありません。
動物と一緒に暮らすと健康的な生活に
特に犬と一緒に暮らすと朝晩2回散歩をさせる必要があり、飼い主は嫌でも外に出ることになります。たったの15分でも外に出て歩くことが、自然と健康につながるのです。仕事ばかりで運動する時間がない…。そんな方は犬のケアを通じて、毎日適度な運動をしてみては。
慢性的な痛みの改善
驚くことに、動物と一緒に過ごすだけで痛みの症状が緩和するといわれています。これには「エンドルフィン(幸せホルモン)」という脳内ホルモンが関係しており、かわいい動物と暮らすことでエンドルフィンがたくさん放出されるようになるのです。エンドルフィンは別名“脳内麻薬”ともいわれるほどその作用は強力。エンドルフィンが分泌されることによって痛みや苦しみを鎮静させてくれます。
ヒーリング効果が期待できるアニマルセラピー
動物のヒーリング効果はアニマルセラピーとして、医療の現場でも重宝されています。心に寂しさや孤独を感じている時に、犬や猫などの動物とふれ合うことでリラックスでき、ストレスが緩和されます。
2013年にアメリカ心臓協会(AHA)によっておこなわれた研究では、犬を飼うと心疾患患者の病気のリスクを軽減し、生存率が高まることが実証されています。
あなたの健康をサポートしてくれる存在
動物の中でも、犬は飼い主の健康状態の変化を感知できるように訓練することが可能です。低血糖アラート犬の訓練を受けていれば、飼い主の血糖値の変化を感知し、飼い主に血糖降下を知らせることもできます。
このような介助犬たちは、飼い主の心身の健康を守り、不安やうつなどの症状にも寄り添ってくれる大切なパートナーなのです。
アニマルセラピーや介助犬だけでなく、様々なところで私たち人間に大きなメリットがあります。その関係性を深く知ることで、もっと動物に愛情をかけて接することができるようになり、自分自身のストレスも軽減するのです。
犬や猫を飼っている方もそうでない方も、動物と人の明るい未来を願って、動物愛護週間を祝いましょう。