アメリカで大人気の『ハロウィン』ですが、「他の国ではどうなの?」と考えたことはありませんか? 実はハロウィンと同様の意味を持つ「死者の日」や、ハロウィンと時を同じくして開催される「お祭り」は世界にたくさんあります。今回は定番アメリカからヨーロッパ、ラテンアメリカなど、6ヶ国のお祭りをご紹介!
【メキシコ/死者の日】


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メキシコのハロウィンといえば、「死者の日」として知られる「ディア・デ・ムエルトス」ではないでしょうか。ディズニー映画でも一躍有名になった、町中が骸骨で溢れるあのお祭りです! 日本の「お盆」と似ていることでも知られていますよね。
メキシコでは、死者の魂は10月31日の真夜中に家族がいる現世に戻ってくると信じられ、毎年11月1日、2日に町全体で盛大に祝います。地元の人たちは先祖をとむらい、骸骨の砂糖菓子を並べたり先祖のお墓を派手に飾ったり、みんなで骸骨の仮装をしたりして過ごすのです。
この日のために何ヶ月もかけて準備しているのが、「オフレンダ」と呼ばれる祭壇。祭壇には故人が生前好んでいた食べ物やお酒、そしてカラフルな骸骨が飾られます。この時期には町中で骸骨の装飾を見ることができますよ!
【アメリカ/ハロウィン】

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ハロウィンは誰もが知ってる10月31日のイベントですよね。ところが19世紀頃まではアメリカでハロウィンを祝う習慣がなかったってご存知でしたか? 実は、アメリカに移民としてやってきたスコットランド人やアイルランド人により、ハロウィンの文化が広まったと言われています。
現代ではハロウィンパーティーでゲームをしたりホラー映画を観たりするほか、ジャック・オー・ランタンや「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!)」のセリフ、ホラーな仮装、そしてお腹いっぱい料理を食べたりして楽しむことが一般的です。
またアメリカの地域によってはハロウィンパレードや仮装パーティー、ハロウィンボールと呼ばれるライブイベントなどに参加して休日を祝うこともあります。
【中国/ハングリー・ゴースト・フェスティバル】

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中国全体で旧暦の7月15日から1ヶ月間行われるお祭りが「ハングリーゴーストフェスティバル」。お祭りではパレードやオペラが披露されるだけでなく、このお祭りの名前にある通り「腹ペコ」の死者(先祖)と神様のために、食べ物をお供えしたりお焼香を行ったりします。
さらに地元の人々は道端で火を起こし、偽のお金や供物を燃やします。燃やす理由は、死者と神様が死後の世界でも使えるようにするため。食べ物の一部は、他の空腹の死者たちのために取っておくそうです。
【イギリス/ガイ・フォークス・ナイト】

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「ガイ・フォークス・ナイト」は11月5日にイギリスで行われるお祭りで、ハロウィンとは別物。名前の由来は、1605年にイギリスの国会議事堂を爆破しようとした実行責任者「ガイ・フォークス」からきており、このお祭りは国の無事を祝うためのものとして始まりました。そのためこの日はお祝いの花火が上がります。日本で花火といえば夏ですが、イギリスでは冬の風物詩といえますね。
【ハイチ/フェッテ・ゲデ】
最後にご紹介するのは、カリブ海に面したハイチの「フェッテ・ゲデ」です。ゲデとはブードゥー教の神様の名前で、11月の初めの2日間に「死者の日」として神様と死者を祝うために行われます。信者たちは先祖のお墓参りとお供えをするとともに、ドレスアップしたり唐辛子を入れたラム酒を飲んだりしてお祝いに参加します。そうすることで魂が浄化され、加護が得られると考えられているのです。

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ガイ・フォークス・ナイトや骸骨であふれるメキシコの死者の日など、世界には様々な「死者の日」の祝い方がありますね!ハロウィンが浸透している日本でも、「ハロウィン=世界のお祭りの一つ」という知識を持っているだけで、楽しみ方も変わってくるかもしれません。今年のハロウィンもあと少しでやってきます! ぜひあなたも素晴らしいハロウィンを過ごしてくださいね。